タヌキは金の精霊であり、金は本来的に再生を
意味する鉱物である。
したがって、再生の精霊であることをも意味して
いるが、ネコと同様、死のシンボルとしての側面
をももっていた。
金が再生のシンボルとされるのは、不純物を排
出していく過程で、金の輝きは一度死に(輝度
が一時的に低下する)、次の瞬間、眩いばかり
に輝きを再生すという現象があるからである。
この金の死をもたらすため、金工師らは、炉に
死体を釣り下げたと伝えられている。しかし、こ
の伝承は金工師に限ったもので、ネコと同じく、
狸の場合も精霊的要素はほとんど伝承されな
かった。
タヌキの化けるという能力はキツネほどではな
いとされているが、これは化ける狸の多くが、古
猫と同じく付喪神(つくもがみ)であるためであ
る。